今年は梅雨明け以前から猛暑が続き、夏の幕開けが分からないまま暦の上では秋である。迷走する台風１０号に振り回されながら、８月もあすで終わる▼進路の定まらぬ台風は現在、九州地方などで記録的な大雨を降らせている。その影響からか、いわき地方でも昨晩からきょう昼前まで、やや強い雨にたたられた。これまでの経験から大災害への備えには敏感にならざるを得ない▼この状況からか、こちらも混迷気味の自民党総裁選も派手な動きは見えない。もっとも派閥のたがかはずれ、領袖以外の立候補者が１０人近くとなれば、権力に直結する政治闘争も軽くなった感は否めない▼戦後、鳩山内閣で日ソ国交回復を成し遂げた剛腕河野一郎。その孫の現役閣僚が祖父の政敵、宰相吉田茂の旧邸を訪れた。すでに総裁選に名乗りを上げているが、その手法は「強引すぎる」という。祖父も同様だったが緊迫の外交戦では活路を開いた。結果を出せる意気込みはあるか。
