いつ会っても凛とした姿は美しい。半世紀以上にわたりフラガールを指導するカレイナニ早川こと、常磐音楽舞踊学院最高顧問の早川和子さん。常磐炭礦副社長だった中村豊氏の「炭鉱から観光へ」の熱意にほだされたことをきっかけに、今日に至っている。いまや「フラシティいわき」と呼ばれ、一つの文化へと昇華した▼スパリゾートハワイアンズを運営する常磐興産を巡り、9日昼に流れた経済紙の特報は衝撃的だった。米投資ファンドの傘下入りの方針が伝えられると、午後には正式に株式公開買い付けが発表された▼常磐興産の担当者は、常磐炭礦から受け継ぐ精神「一山一家(ひとつの山はひとつの家族)」は変わらず、地域とのかかわりも今まで通りと強調した。フラガールのショーも続く▼米投資ファンドは大規模な設備投資の考えを示すが、大切なことはこの企業が当地に果たしてきた役割。ファンドの皆さんにも、映画「フラガール」をおすすめしたい。