先日、家のリフォームの件で知人から相談を受けた。あまりの高値に驚いたというのだ▼昨年から続く物価の高騰で、ただでさえ厳しいのが昨今の台所事情。国の補助金縮小でガソリンは高値が続き、米も値段は高止まり状態。ここにリフォーム代が加わるとなれば、同情するほかない。11年ぶりに企業の倒産件数が1万件を超えた。年明けから暗い話題に気が滅入る▼春闘を迎え大手企業では、人手不足解消や物価高を念頭に大幅な賃上げをするところが多い。果たして地方の中小企業にまでその流れが波及するのか疑問だ。原材料の高騰を価格に転嫁できずに、自助努力や工夫で価格を据え置く企業にとって、賃金にまで手が回らないのが本音だろう▼与野党で高校授業料無料化が議論されているが、今やるべきことは物価高を抑えることではないか。無償化は世代限定されるが、物価抑制は全ての世代につながる。無償化の議論はその後でもおそくはないのでは。