スーパーの閉店間際になると、明日に持ち越しできない商品の中には半額サービスになるものがある▼それを見越して、店員さんがシールの付け替えをするそばで待ち構え、割引商品を買っていくことを「乞食買い」と中傷する人がいる。元は競艇の舟券買いの方法からきた言葉だが、失礼な話だ▼むしろ、賢い買い方といえるだろう。かくいう自分も仕事帰りの午後8時ごろ、スーパーに立ち寄って欲しい商品と値段を見比べながらカゴに入れていく。もとより安月給の上に物価上昇が追い打ちをかけて贅沢をできる身ではないので▼肉にせよ魚にせよ野菜にせよ、安くても1パック、1束400~500円。肉は少し多めになると1000円になる。もっと小分けにしたり、1尾売りやグラム売りをしてくれるとありがたいのだが、店側としては効率が悪いのだろう。ならば食品ロスをしないように、台所では食材を無駄なく使う知恵が必要になる。さて、きょうはどうしようか。
片隅抄