始まりは2009(平成21)年。当時の鳩山邦夫総務相による「地域力創造プラン」の一環で、さまざまな主体が連携して地域力を高めるための取り組みとして、地域おこし協力隊が始まった▼総務省の調査によると、2024年度の都道府県別隊員数で、福島県の354人は、北海道の1307人、長野県の545人に次ぐ。ただ実際に活動が継続し、委嘱終了後に定着するかは、あくまでその人次第。いわき市でもうまくいかなかった例も目の当たりにした▼本年度からは従来の江名、遠野、三和、田人、川前の各地区に加え、平中心市街地にも導入された。空き店舗など遊休不動産の解消に向けた活動で、4月から着任した平子真帆さんは、自らもプレイヤーになりたいと、東京からUターンを決めた▼「かつてはいわきが好きではなかった」という平子さん。しかし〝パワフルな大人たち〟を見て一念発起した。そうした思いを、ぜひまち全体で後押ししてほしい。