早寿と書かれた祝い袋をいただき、人生の折り返し地点を迎えたことを実感しつつある。かつては初老の賀でもある40歳の節目をそう言っていたが、平均寿命が延びた人生100年時代に入ると50歳が一般的に▼『さあ、人生の後半戦に備えよう!』の文言とともに、50代の約9割以上がフレイル、またはその手前のプレフレイルにあると指摘する、某製薬企業のホームぺージに目が釘付けとなった。筋力などの機能低下防止に加え心の健康を保つため、50代できちんと健康管理と運動に取り組まなければならない▼とはいえ、抄子のような怠惰な暮らしを続けてきた人間がそう簡単に生活習慣を変え、趣味をつくることなどできようもない。忙しさにかまけ、最近は読書もとんとご無沙汰。実年齢に精神年齢も追い付かない▼重く痛い腰を上げ、1年もの間オブジェと化していたロードバイクを引っ張り出したはいいが、3日坊主になりつつある。論語の知命はどこへやら。
片隅抄