SNSに残っている東日本大震災で津波が押し寄せてくる直前の住民の避難対応のシーン▼すぐ高台へ逃げようと慌てる様子もなく、不用心に海の様子を見ている人が、「何やってんだ、早く逃げろ!」と先に避難した人たちから大声で注意されていた▼当時はまだ大きな津波の恐ろしさを知らない人が多かった。それまでは、津波が来るといっても実際に観測されたのは10cm前後だったから、7、8mから10mもの大津波など考えられなかっただろう。それに第一波より、二波、三波の方が大きくなることを知らなかった人も▼津波警報が出た今回の地震では1m前後で済んだが、それでも万が一に備えて安全な場所に避難した住民が多かったようだ。3・11の教訓が今回の地震津波の迅速な避難に生かされていたならよいことだ。避難したものの何も被害はなかったことが繰り返すとまた油断につながるのが怖いが、教訓を次世代につなげるためにも無駄なことではない。