任期満了に伴う市長選が7日に投開票を迎え、ほどなく勝敗の帰趨は決した▼告示後を振り返ると、市井には静かな舌戦と映ったのではないか。各陣営に記者が張り付き、懸命に声を張り上げる候補者を目にしているため熱意は伝わっていたが、その訴えが有権者に届いたかは疑問だ▼6月の都議選、7月の参院選では与野党、新興勢共にSNSや動画配信サイトで主張を拡散し「SNS選挙」とまで揶揄されたが、3候補者の閲覧数を見るとそれほどでもない。なかでも若年層の関心度が気になるところだ▼「前回と同じ顔触れで、誰に入れていいか」とは、50代の知人女性。「ただ、この閉塞感を打ち破ってくれる人に一票を」。個人的には経済に活を入れ、スポーツや芸術文化の香り高い街を創り上げる、熱意を持った人がトップであってほしいのだが。