戦前の予想通り与党である自民党の圧倒的勝利で幕を閉じた第51回衆院選。小選挙区、比例合わせて316議席を獲得するとは思いもよらなかった▼解散から総選挙まで短期決戦を仕掛け、見事に制した高市総理・総裁だった。さて今回、いつものように開票所の総合体育館に赴き作業を取材したのち、ある候補者の事務所に足を運んだ▼開票から30分すぎ。ドアを開けた瞬間、テレビ局など報道陣の視線が一斉にこちらに向けられた。「なんだ、どうしたんだ」と思いながら、本人の敗戦の弁を待っていたのかと合点がいった▼戦後、衆院選での300議席超えの記憶は、1986(昭和61)年の衆参同日選で得た追加公認含む自民304議席だった。当時の総裁中曽根康弘さんは、この勢いで任期1年延長を認めさせた。だが勝利の美酒もここまで。88年、未公開株の譲渡に端を発したリクルート事件が与党を直撃した。また負の歴史を繰り返してはならない。