いわき市民コミュニティ放送が今年開局30年を迎えるという。右記のやや堅い名称よりも「FMいわき」あるいは「シーウエーブ」のほうが親しみがある▼といっても熱心なリスナーではなく、10代の頃に聞いた民間ラジオ放送ほど接する時間は少ない。思い出すのも忌々しいが、東日本大震災発生の夜、間断なく続く余震のため帰宅もままならず、かつて泉町にあった支社で夜明かしした▼混乱のさなか、同局女性アナウンサーが市内の状況を刻々と報じた。紙と電波の違いはあれど、情報伝達は共通の業務だが一歩先んじられた感があった。夜明けを待ち、担当エリアの港町に足を踏み入れた途端、かつて見たことのない光景が広がっていた▼紙媒体の矜持として写真で見せて、文字で読んでもらう。さらに後年まで記録として残すことができる。同局が今年3月、NHK番組「新プロジェクトX」に取り上げられた。同じ地域メディアとして、やや複雑でもあった。