都道府県の長である「知事」。サンスクリット語の「カルマ・ダーナ」が語源とされており、インドの僧院における役名であったという。大谷大学のコラム「生活の中の仏教用語」第193回によると、知事はもともとは寺院の雑事や庶務をつかさどる立場だった▼『大宝積経』という経典では、知事について「善く是の如き諸人の心相をとるべし」と説いている。これはそれぞれの僧侶の心の状態を理解し、一人ひとりに合った役割を与えることを指す。都道府県のトップにも通じる▼25日に投票が行われた任期満了に伴う知事選は、現職の内堀雅雄氏が圧勝で4選を果たした。ある程度予想ができた結果だが、戦後最多の7氏が立候補した選挙ながら、盛り上がりに欠けたことは否めない▼内堀知事は「福島の復興と地方創生を揺るぎなく前に進めていく」と語る。その中身がどのようなものなのか――。福島に合った役割をしっかりと与えていってほしい。