いわき市山田町の民家で今年1月、77歳の男性が殺害されて遺体で見つかった事件で、いわき南署に設置された捜査本部は13日午前9時16分、同居する同市山田町堀ノ内、無職の女(75)を殺人の疑いで逮捕した。
殺された男性は、無職根岸三男さん=当時(77)=で、女とは約30年にわたって内縁関係にあった。同居は約25年におよび、女が事件発生時は第一発見者として、警察と消防に通報していた。
逮捕容疑によると、女は1月14日午前3時ごろ~翌15日午前10時ごろまでの間、自宅で根岸さんの首を両手で絞め、けい部圧迫による窒息で死亡させて殺害した疑い。
捜査本部は13日午後、同署で記者会見を行った。本部長を務める安斎浩明・刑事部長によると、女は調べに対して、根岸さんを「殺したことは間違いない」と容疑を認めているが、供述にはあいまいな部分があるという。
女は根岸さんのほか、30代の実の娘と一緒に暮らしていた。1月15日午前9時半ごろ、女が根岸さんが倒れていると通報し、県警は殺人事件と断定して、捜査本部を設けていた。
これまで延べ1700人の捜査員を投入し、現場の状況や聞き込みの結果、外部からの侵入形跡は認められず、女の犯行を特定した。高齢の女のため、本当に殺害が可能だったかを慎重に捜査したため、逮捕まで約2カ月かかったという。
死亡推定時刻は1月14日午前とされ、根岸さんが殺害された当時についてや、犯行に至った動機に関して、捜査本部は調べを進めている。
(本紙の一報より、捜査本部の会見内容を追記しました。また本紙では実名報道しています)
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