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「小名浜座」かつての映画館が新たな表現の場に 31日まで着物テーマに催し

 小名浜字上明神町でかつて、「グリーン劇場」「ローズ劇場」の2つを営業していた映画館旧イワキ会館。
 この建物を改装した「小名浜座」で、日本文化の一つ『着物』の良さを見つめ直すイベント「レトロ劇場デ着物ニマツワルエトセトラ展」が始まった。2階のメイン会場では古い着物や和布、着物や帯をアップサイクルしたアート作品などを展示している。31日まで。
 旧イワキ会館は子ども向け映画の「グリーン劇場」、成人映画専門の「ローズ劇場」の2館を運営していた。全国約1万館の映画館のデータを網羅する専門サイト「消えた映画館の記憶」によれば、戦前から営業していた「小名浜磐城座」を前身に、1978(昭和53)年に両劇場がオープン。2008(平成20)年に閉館してからは、建物だけがそのままになっていた。
 2018(平成30)年に建設業を営むかたわら、廃材を使ったアート作品を制作・発表している松本崇さんが建物を買い取り、クリエーターたちの表現の場としての再生を進めてきた。昨年12月には会津美里町で旧映画館「会津新富座」の再生に取り組む斎藤成徳さんの協力を得て、映画の手書き看板展を開催。運営に携わったメンバー6人で「小名浜座を楽しむ会」(宗像護会長)を結成した。
 メンバーが斎藤さんの自宅を訪れた際、アンティークの着物を使った掛け軸、オブジェ等を制作する「RURIKO STUDIO」のアート作品に出会い、着想を得て本展の開催を決定。カジュアルな和装の楽しみ方を発信している「着物会いわき」(松本裕美子会長)と協力しながら準備を進めてきた。
 2階にあるメイン会場では、「和装アトリエan toi(アントワ)」「着物会いわき」が時代を超えて今日も楽しめる着物の魅力を紹介し、一般社団法人LITAが所有する昭和時代のマネキンも並ぶ。
 会期中は講座・トークショーも行われ、直近では4日午後2時から、郷土史愛好家の江尻光芳さんのトークショー「いわき地方の門~門は語る」を開催する計画だ。また、3階の映画館を公開し、名作邦画の予告編を集めた映像を常時銀幕スクリーンに投映している。
 同会は着物での来場を勧めており、入館はドネーション(投げ銭)制。6日までは毎日オープンし、開館は午前10時から午後6時まで。7日以後は不定休とし、小名浜座のインスタグラム<こちら>で情報を発信している。
 (写真:「映画館時代を知る人にも来場してほしい」と語る小名浜座を楽しむ会の宗像さん)

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