共産党いわき・双葉地区委員長の熊谷智氏(43)=平下高久=は21日、衆院の小選挙区「10増10減」に伴い、次期衆院選で新福島4区(いわき、南相馬、相馬市、双葉、相馬郡)から出馬すると発表した。
同党県委員会が同日、郡山市の郡山ユラックス熱海で記者会見を行い、熊谷氏が正式に明らかにした。町田和史委員長、神山悦子県議団長が同席した。
熊谷氏は喜多方市出身。喜多方高、福島介護福祉専門学校卒。会津医療生協など勤務、党県議団事務局長、党県常任委員を経て、2018(平成30)年から現職。16年参院選に比例代表、17年、21(令和3)年の衆院選に旧福島5区から立候補している。
熊谷氏は、東京電力福島第一原発の汚染水を浄化した後の処理水に対して、今夏にも予定される海洋放出に反対する姿勢を強調。国と東電は「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」との約束をないがしろにしていると非難した上で、県民の分断を生んでいる現状を指摘し、地元の声を国政に届けると誓った。
また学校給食の無償化や、高齢者に対する助成など、地域によって異なる制度の問題点を、国政の場で統一させて解決する考えを披露した。前回・21年衆院選の旧福島5区では、熊谷氏は野党統一候補として擁立された。町田氏は次期衆院選でも、新福島4区の野党統一候補となるよう、働きかけを行っていくと示した。
新福島4区では、自民党現職の元復興相・吉野正芳氏(74)=8期、植田町=が、公認候補となっている。
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