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自然農法に取り組む瀬戸町・園部さん 仲間と稲の新品種・ハッピーヒル挑む

 自然環境に優しい米づくりを学ぼう――。勿来町の田んぼなどで、米や野菜の有機栽培や自然農法に励む瀬戸町在住、園部勝さん(農産物直売所そのふぁ代表)は今季から、稲の新品種「ハッピーヒル」の栽培にチャレンジする。27日には勿来三小周辺の田んぼで、今シーズンの田植えが行われ、親子約70人が泥んこ姿で作業を楽しんだ。
 園部さんは元行政マン。40代で家族を看取った経験から、「食」の大切さを改めて見つめ直したという。農薬や肥料に頼らない米や野菜づくりの技術を研究し、知識と経験を積み重ねてきた。
 2018(平成30)年に勿来町窪田に農産物直売所「そのふぁ」をオープン。同じ志を持つ仲間と「農リミット」を結成し、研修や後進育成にも励む日々だ。園部さんやメンバーが有機栽培で育てたコシヒカリが、米の食味分析鑑定コンクールで立て続けに最高賞を受賞するなど、結果も積み上げている。
 新たに挑戦する「ハッピーヒル」は、著書「わら1本の革命」で知られる自然農法のカリスマ・福岡正信さん(1913年、愛媛県生まれ)が手掛けた品種。ミャンマーの稲と日本の在来種を掛け合わせ、一見、麦のような珍しい見た目の穂ができるという。園部さんは昨年、友人に少量の実を譲り受け、種取りに成功した。今年は田んぼ一面で「ハッピーヒル」を栽培する。
 同日は直売所の常連客や、フリーパーソナリティのベティーさんが障がい者福祉に取り組む友人と立ち上げた団体「うずうず」のメンバーとともに、田植えに挑戦した。
 秋には鎌を使った稲刈りや昔ながらの「はぜがけ」で天日干ししたのち、10月末以降に収穫祭を行う予定だ。園部さんは「昨年は栽培しただけなので、どんな味がするのか楽しみ」と話し、新品種の収穫に期待を込める。

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