土屋品子復興相は19日、市役所を訪れ、就任後初めて内田市長と懇談した。土屋氏は、9月13日に発足した第2次岸田再改造内閣で初入閣し、11日には小名浜魚市場を訪問し、県漁業協同組合連合会(県漁連)の野﨑哲会長と面会している。
19日は伊達郡川俣町の観光農園、双葉郡大熊町の除染土を保管する中間貯蔵施設を視察した後、いわき市入りした。平木大作復興副大臣が同行した。
内田市長からは土屋氏に要望書が手渡され、東京電力福島第一原発で発生する処理水の海洋放出を巡り、安全対策と東電に対する指導、漁業振興を徹底するよう求めた。
双葉郡浪江町に整備された「福島国際研究教育機構」(F―REI、エフレイ)を通じた復興促進や、避難者を抱える自治体として、医師不足解消に向けた支援についても盛り込んだ。
懇談は冒頭を除いて、非公開で行われた。土屋氏は終了後に記者団の取材に応じ、「いわき市では、インフラ整備は終えてきているが、原子力災害の影響は続いている。これからも現場主義を徹底し、一日も早い被災地の復興に取り組んでいきたい」と強調した。
また9月の台風13号に関連した記録的大雨による被害を受け、内田市長からは、いわき市の激甚災害指定についても力添えを要請され、土屋氏も関係省庁に働きかけると約束した。
ニュース