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いわき市 東電に昨年度分の損害賠償5億円求める 海洋放出巡る申し入れも
市は1日、東京電力福島第一原発事故に伴う損害賠償にあたり、東電に12次請求分として、新たに5億546万円の支払いを直接求めた。
直接請求は昨年度の決算が固まったためで、対象は昨年4月から今年3月まで。主な項目として、原発事故による汚染焼却灰の運搬・処理など追加費用の4億4088万3千円、職員人件費の6298万8千円、下水道を巡る放射性物質測定費用の39万5千円、水道事業での汚染発生土にかかる処理費用の119万4千円が盛り込まれている。
東電には今回を含め、計128億3894万8千円を請求しており、45・5%に当たる58億4713万8千円を受け取っている。
高原一嘉・福島復興本社代表が同日、市役所を訪れ、内田市長から請求を伝えられた。併せて内田市長は原発処理水の海洋放出に対し、いわき市周辺での海域モニタリングの強化や、風評対策のさらなる推進、放射性物質トリチウムの分離技術確立に加え、風力発電を通じた産業振興などを申し入れた。