四倉高3年の永山颯大さん(18)は、福島大行政政策学類「夜間主」の総合型選抜に合格した。同大に合格者を出したのは、2018(平成30)年度以来5年ぶりとなり、これから入試を迎える同級生たちの励みとなっている。
永山さんは平出身で、JRいわき駅周辺の市街地が再開発によって変わっていく様子を見ているうちに、まちづくりに興味を持った。Google(グーグル)やSNSを活用し、生徒・教員などに街の魅力的なポイントを答えてもらうアンケートを実施した。
さらに市都市計画課に足を運んで、平の市街地でどのように開発が進んでいるかなどを教わったほか、地域社会論が専門の東日本国際大の福迫昌之副学長を訪ねて話を聞くなど、独自に学びを深めていった。
福島大を志望校に決めると、担当の安斉慎一郎教諭らと面接対策を練り、選抜試験の本番では「いわきのまちづくり」について探究した自身の取り組みを話すなどして、2倍の競争率を突破し、合格を勝ち取った。
永山さんは喜びをかみしめながら「応援してくれた人たちに応えられるよう、まちづくりについてより深く勉強して、大学でひと回り成長したい」と決意を口にする。
将来はいわき市役所の職員として働きたいとのビジョンを描いており、原田校長も「本校は令和8年に統合と閉校を控えるが、ほかの生徒たちの良い見本になってくれた。卒業後はぜひ、いわきに戻って来て欲しい」と教え子の頑張りをたたえながら、永山さんの今後に期待を寄せた。
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