市は24日、三和町中三坂で、ツキノワグマの可能性が極めて高い足跡が確認されたと発表した。
市環境企画課によると、20日午後3時ごろに同町中三坂字湯ノ向で、ツキノワグマ1頭を目撃したとの通報が寄せられた。目撃した人は狩猟免許を所有する地元住民で、体長は約80センチだった。市が通報を受けて調査したところ、目撃場所近くの畑で約15センチの動物の足跡を発見し、県に写真を提供したところ、ツキノワグマの可能性が極めて高いと伝えられた。
市内にはツキノワグマが生息・定着している見込みは低いが、市外からの越境が考えられるため、市では防災メールに加え、三和、小川、川前、遠野、田人地区で注意喚起を進めている。
市はツキノワグマによる被害を防ぐ方法として、えさ場と認識させないため、戸外の生ごみ、果樹や畑の作物、お墓への供物は放置しないことや、朝早くの農作業などの際には音のするものを身につけることを挙げている。
また万が一出会った時には、ツキノワグマは背中を見せて逃げると本能的に襲ってくるので、目を離さずにできる限りゆっくりと後ずさりするよう呼びかけている。
現時点で人的・物的被害はない。いわき中央署でも付近のパトロールを強化している。
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