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いわき市農林業賞 水野園芸、赤井製作所・鈴木さん、Ruu・今野さん輝く
本年度の市農林業賞の表彰式が31日、内郷綴町のクレールコートで開かれる。今回は個人・団体の部で渡辺町の水野園芸、貢献の部で平赤井の鈴木裕一さん、植田町の今野詠史さんが選ばれた。市農林業賞では、いわき市の農林業の発展や農村社会の近代化に意欲的に取り組み、顕著な実績を挙げた個人・団体を顕彰している。1977(昭和52)年度に創設され、これまで163人・47団体に贈られている。
水野園芸は渡辺町で約8千平方m、22棟の育苗ハウスを設け、野菜や花きの苗を生産する法人。春に野菜、秋に花きと時季をずらすことで生産性の効率を図っており、年間約50万鉢の苗を生産している。独自の販売ルートによって、市内外で水野園芸の苗に触れる機会を提供し、いわき市の農業生産に対する重要な役割も担っている。
地域で発生するもみ殻に牛ふん等を混ぜ、発酵させてたい肥化させる環境保全型農業を展開するほか、地元の雇用機会の創出なども進めている。
鈴木さんは、赤井製材所、ダイテックの代表取締役会長を務め、いわき市産木材の安定供給に向けて尽力。1996(平成8年)から市内の製材業等で構成される「協同組合いわき材加工センター」の理事長に就き、間伐材や高齢級化した人工林の大径材を活用し、健全な森林サイクルを生み出し、循環型社会の実現にも努めている。
技術交流や流通拡大によって、地域経済の活性化に貢献。市産木材利用推進会議の委員として、市豊かな森づくり・木づかい条例の制定に携わりにも携わり、いわき市の林業・林産業の振興に大きく寄与している。
今野さんは、植田町の飲食店「ダイニングキッチン月海―Ruu―」のオーナーシェフで、6次化商品等の開発・販売を行う「月海商店」も経営。常磐ものをはじめ、いわき市産品を活用しながら、東京電力福島第一原発事故による風評払しょくに取り組んでいる。
生産者と連携したマルシェの企画・運営や、行政と連携した高校生とのメニュー開発への協力なども展開。いわき市農林水産物の魅力を発信し、いわきの食を支えながら、農業振興に寄与している。