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「アーユルヴェーダ」の移動施術車 いわき信組のクラファンで実現目指す

 いわき市を中心に、出張ヨガ教室を展開する「Re.yoga Lotus(リ・ヨガ・ロータス)」の代表・藁谷弘子さん(49)は、どこでもインドの伝統医学・アーユルヴェーダが受けられるよう、全国でも例がないとされる施術用車両「アビヤンガカー」の導入を計画している。
 4月からの実施を目指し、ベッドや電気設備、水回りを車内に設置するため、市、いわき商工会議所、いわき産学官ネットワーク協会、いわき信用組合が手がけるクラウドファンディング磐城国を活用し、「企業・ひと・技 応援ファンド」のプロジェクトとして広く支援を募っている。
 小名浜出身の藁谷さんは2008(平成19)年、市内で開催されたヨガ教室に参加したことをきっかけに、都内の養成学校に入学し、10年12月にリ・ヨガ・ロータスを立ち上げた。
 転機となったのは、翌11年3月の東京電力福島第一原発事故。子どもたちが屋外で遊ぶことを控えていた中、保護者から「体を動かす機会を作ってほしい」との要望を受けて、集会所でヨガを教え始めた。やがて幼稚園や小学校、公民館からの依頼も入り、スタジオを持たない出張ヨガ教室として運営していく。
 特に印象に残っているのは、原発事故によって避難してきた住民に向けてのヨガ教室だった。藁谷さんは「最初は心の状態が良くなかった。避難してきたコミュニティーの皆さんが、少しずつ元気を取り戻していった」と振り返る。
 2020(令和2)年3月には、常磐湯本町の旅館・古滝屋にサロンを設けた。しかし新型コロナウイルスの感染拡大で、思うような活動ができない時期が続いた。
 こうした原発事故やコロナ禍での経験から、心身の不調や障がい、高齢等で外に出にくい人も、気軽に施術を受ける機会を持ってほしいと願い、アビヤンガカーの構想を打ち出す。「アーユルヴェーダは大量のオイルを使うため、一般の家庭にお邪魔して行うには難しい部分もある。しかし移動式施術車ならば、問題を解決できる」と語る。
 施術内容にも徹底したこだわりを持ち、年に数回来日もするインドの専門家とも相談しながら、一人ひとりに合ったオイルを採用している。「心と身体の緊張を解きほぐし、深い癒しを与えます。ぜひクラウドファンディングに協力してください」と呼びかけた。
 目標は100万円。ヨガ体験や、寺院で写経や座禅を交えたプログラムといった返礼品を用意している。3月17日まで。詳しくは<こちら>。

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