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いわき市の来年度予算案 主要事業に迫る<4>進む市街地再生、交通対策も
【III.まちの魅力を高める】1.まち(市街地/中山間)未来に誇れる都市への挑戦/里山の恵みと文化の維持・継承
市内各地では市街地再生・再開発が進んでいる。常磐地区の天王崎団地跡地利活用、四倉地区の学校などの移転に伴う準備に計2856万2千円とした。
また常磐地区市街地再生整備計画に位置付けた施策の実施に向け、にぎわい創出を図る土地利用の再編等に9890万円、同じく常磐地区の交流拠点施設の整備に際し、公民連携の手法に基づく実施方針や要求水準書の作成等に1556万円を付けている。
いわき駅並木通り地区市街地再開発事業には11億7912万6千円の予算措置とした。(仮称)磐城平城・城跡公園の整備に1億5863万6千円、都市計画道路の掻槌小路・幕ノ内線の整備に4億4732万6千円を計上している。
地域おこし協力隊の隊員募集・受け入れ体制の強化に4529万1千円。中山間地域の住民の暮らしを支えるため、小さな拠点づくりにも助成し、124万7千円としている。
2.DX/GX DX、GXへの投資
2050年までに二酸化炭素(CO2)排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボン」に向けた事業に1071万円とし、自家消費型太陽光発電システム設備を導入する事業者に補助を出す。会計事務デジタル化事業の962万5千円では、オンライン上で請求書の発行や受け取りが可能となる。
電子署名で契約できるシステムに103万4千円、生成AI(人工知能)の本格導入、デジタル人材の育成等に10億5199万5千円となっている。
3.地域交通 都市づくりと連携し、市民の足として、誰もが利用しやすい公共交通の実現
4月のダイヤ改正に伴い、路線バスの廃止・減便を打ち出した新常磐交通に対し、1億8695万6千円を充て、運行経費の一部を補助する。このうち新たに1886万1千円を上乗せし、5カ所の路線が維持される。
市では中山間地域に加え、中心市街地に近い公共交通空白地域の移動手段確保を図ろうと、地区ごとのニーズを踏まえた交通手段を設定し、2026(令和8)年度までに解決する計画を立てており、来年度は関係する事業費に1030万9千円を盛り込んだ。
需要に応じて交通機関を合わせた運行形態の実践や、自転車と磐越東線を使ったサイクルトレインなどを展開する「公共交通活性化推進事業」には2040万円とした。