安藤靖雄氏(54)が4月から、県からの出向でいわき市の副市長に転じた。「現場感覚を大切にしたい」と意気込みを見せる。
浜通りの赴任は初めてだが、初代の福島イノベーション・コースト構想推進室長を務めた。産業面で東日本大震災・東京電力福島第一原発事故からの復興を目指し、いわき市や相双地方に寄り添ってきた経験を持つ。
原発事故前には県立大野病院(双葉郡大熊町)の再編に携わったほか、県立医大会津医療センター(会津若松市)の事務局長も歴任。医療の充実は、いわき市にとって喫緊の課題で、内田市長からも手腕を期待されている。
「まち全体の魅力を引き出すことが大切」とも強調し、県とのパイプ役を十二分に発揮する決意だ。
モットーは「和」。「いわきを表す『以和貴(和を以って貴しとなす)』は、まさに言い得て妙。調和をもって、仕事を進めていく」。温和な表情には情熱が宿る。
福島市出身。東北大法学部卒。1992(平成4)年に県庁入り。振り出しは白河出納事務所(現・県南地方振興局)。前任は生活環境部環境回復推進監兼次長(環境保全担当)。自宅は福島市。趣味はランニング。
(写真:安藤靖雄副市長)
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