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常磐病院 県外から初期研修医6人研さん 将来の定着期待
ときわ会常磐病院(常磐上湯長谷町)では、研究・臨床経験が豊富な上級医や指導医のもとで、初期研修医6人が学びを深めている。常磐病院は2021(令和3)年3月、基幹型臨床研修病院に認定され、今年3月には1期生となる2人が修了した。いわき市は医師不足が喫緊の課題だが、充実した環境によって、初期研修医の将来の定着が期待されている。
初期研修は医学生の希望を踏まえ、受け入れ先の病院を組み合わせるマッチングが行われる。常磐病院は2年連続で、定員すべての3人を満たしており、「フルマッチング」を達成。さまざまな症例に触れられるほか、県内外の提携病院にも赴ける点が、人気を呼んでいるという。
今後は拡充を検討しており、6人程度の増員を見込んでいる。
現在の初期研修医はいずれも県外出身で、1年目が安次冨悟理、酒井琢人、安井愛結の各医師、2年目が小嶋智郎、関口伶、吉田圭吾の各医師。いずれもいわき市の気候を気に入っており、研さんに励んでいる。
24日には新村浩明院長、尾崎章彦・臨床研修センター長とともに、市役所を訪問し、内田市長と懇談した。
内田市長は「人口減少・高齢化社会の中で、常磐病院の皆さんと連携しながら、いわき市の医療体制を築いている。ぜひ将来働く場所に選んでもらえれば」と激励。新村院長も「一人でも二人でも戻ってきてほしい。地元で活躍してもらいたい」と語った。
この制度は2004(平成16)年度から始まり、医学部生らに卒業後2年間、各診療科での研修を義務付けている。
(写真:内田市長を表敬訪問した初期研修医ら)