いわき市沿岸のウニ・アワビ漁は1日、今年の解禁日を迎えた。ウニ漁は8月上旬、アワビ漁は9月まで続き、このうち1日にはさっそく名物の「ウニの貝焼き」の初出荷が行われた。
ウニの貝焼きはいわき地方の郷土料理として知られ、キタムラサキウニの身をホッキガイの貝にぜいたくに盛り付け、小石の上に乗せて蒸し焼きにする。江戸時代の後期に作り始めたいわれがあり、もともとは日持ちしないウニを保存するためだったとされる。
昨年3月には文化庁から、長年親しまれている食文化に対する「100年フード」に認定された。現在では海外産のウニの貝焼きも多く出回っているが、いわきのものは東日本大震災・東京電力福島第一原発事故を乗り越え、変わらず食卓を彩っている。
1日は小名浜下神白で78個のキタムラサキウニが水揚げされ、近くの加工施設で採鮑組合の家族たちが貝焼き作りを進めていた。市漁協協同組合(市漁協)によると、今年のキタムラサキウニは例年通りに身入りが良く、味も上々という。
(写真:きょうから始まったウニの貝焼き作り)
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