若い世代を中心に日本酒離れが進む中、20歳前後の〝次世代の飲み手〟に日本酒に親しんでもらおうと、2018(平成30)年に立ち上がった「いわきハタチ酒プロジェクト」の第7期活動が本格始動し、常磐藤原町で12日、酒米の田植えが行われた。
市内酒販4店舗(あわのや酒店、酒のまるとみ、さわきや、タイヘイ酒店)で作るプロジェクト実行委員会(永山満久代表)が、太平桜酒造(常磐下湯長谷町)や地元の稲作農家の協力を得、酒米の栽培から日本酒の仕込みまでを若者に体験させる活動で、今期はいわき市在住・出身の学生と社会人7人(女性6人、男性1人)が参加した。
田植えには都合がついた5人が訪れ、24aのほ場を提供した地元農家の滝正嗣さん(83)の指導のもと、実行委員、ボランティアとともに作業に挑戦した。
参加者のひとりで、祖父が亡くなるまで代々三和町で酒造店を営んできたという都内の大学2年生会田もえさん(19)は、「自身のルーツを知るためにも興味があり参加した。酒造りを五感で体感したい」と笑顔を見せ、友人と一緒に、県のオリジナル酒造好適米品種「夢の香」を数株ずつ優しい手つきで植えていた。
若者たちは今後、8月下旬~9月上旬にかけて稲刈りを、年明けには太平桜酒造で酒造りを体験し、3月に新酒をお披露目する。また将来的に遠野和紙でラベルを作ることを視野に、今年も紙漉(す)き体験も行う予定だ。
(写真:夢の香の苗を優しい手つきで植える会田さん)
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