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内郷消防署の新庁舎完成 市内初の女性専用エリア・訓練塔も 12月から本格運用

 内郷消防署の新たな庁舎が、内郷高坂町に完成した。現在の内郷綴町の建物は老朽化が進んでいたため、市総合保健福祉センター近くに移転した。新庁舎はいわき市の消防署では初の試みとして、フロアの一角を女性専用エリアとして仕切り、女性が働きやすい環境を整えているほか、訓練塔を設けており、職員の能力向上を図っていく。通信システムの整備が必要なことから、本格的な運用は12月からを予定している。
 現在の内郷消防署は、旧内郷市時代の1962(昭和37)年に建てられており、修繕しながら使われてきた経緯がある。また土地が借地である点を踏まえ、新たな庁舎は市有地を選んだ。
 新しい内郷消防署は敷地面積5471・63平方m。庁舎は鉄筋コンクリート造2階建て。現庁舎は昨年9月の台風13号に関連した記録的大雨で、建物の一部が若干浸水したこともあり、内郷地区の水害リスクを踏まえ、執務スペースは2階に置いている。
 女性専用エリアは他の消防署と異なり、仮眠室や浴室、トイレを一つにまとめた。こうした動きは全国的に進んでおり、総務省消防庁が昨年3月、消防現場での女性活躍を取りまとめたガイドブックでも示している。
 訓練塔は高さ10・7mの鉄骨造り3階建て。庁舎との間をロープでつないだ渡過訓練や、火災が起きた建物内に進入する訓練が行える。さらに重機を使った訓練にも対応できるよう、10m×10mの砂場も用意し、それぞれ市民の安心・安全に応えていく。
 訓練の部分に関しては12月の本格運用を前に、適宜使用していく。市は6日開会予定の市議会6月定例会に対し、内郷消防署の移転に関連した条例改正案を提出する。
 (写真:完成した内郷消防署の新庁舎)

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