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改選前最後の市議会7月定例会始まる いわき市の防災取り組み 政府が評価と報告

 市議会は18日、7月定例会が開会した。市議選(9月1日告示―8日投開票)を前にした「サヨナラ議会」となり、この4年間を締めくくる議会が幕を開けた。初日の本会議では、9日に就任した市農業委員会の蛭田元起会長のあいさつに続き、会期を8月2日までの16日間と決定した。
 市からは議案13件が提出された。JRいわき駅前に新たな市営駐車場・駐輪場を整備するほか、2021(令和3)年7月に静岡県熱海市で起きた大規模な土石流を受けて、新たに盛り土に関する規定を設けるため、それぞれ条例の改正案を示している。
 住民からの電話問い合わせにワンストップで対応するため、来年7月から県内初の「総合コールセンター」設置に向け、3億811万1千円の債務負担行為を設定した。
 一般会計補正予算案には、総額2億6774万円を計上。国や県の補助を活用し、医学的管理が必要な妊婦に対する旅費・宿泊費の助成や、放課後児童クラブの運営費・人件費単価の拡充を盛り込んだ。また小川江筋用水路の復旧、市アンモナイトセンターの改修に関しても、財政措置を行っている。
 内田市長は提案要旨説明の席上、いわき市の防災を巡る取り組みが、6月28日に岸田首相ら閣僚が出席した政府の「中央防災会議」で、好事例として取り上げられたと紹介した。
 市災害対策課によると、2021(令和3)年9月に勿来町関田地区で実施した夜間津波避難訓練に加え、今年3月にイオンモールいわき小名浜をメイン会場に、拡張現実(AR)を活用した全国初の避難訓練が評価された。
 こうした点を踏まえ、内田市長は「防災力のさらなる向上と、市民一人ひとりの『災害対応のじぶんごと化』の意識醸成を図り、『逃げ遅れゼロ』『災害死ゼロ』の危機管理モデル都市を目指していく」と述べた。
 (写真:提案要旨説明に立つ内田市長)

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