JR東日本は19日、2023(令和5)年度の管内路線について、1km当たりの1日平均乗客数(輸送密度)を公表した。新型コロナウイルスの5類移行によって、首都圏や観光地最寄りの駅で上昇している。
県内では常磐線の原ノ町(南相馬市)-岩沼(宮城県岩沼市)駅間など、3路線8区間が2019(令和元)年度を上回った。
いわき市関係も、すべてで前年から増えている。常磐線の高萩(茨城県高萩市)-いわき駅間は8067人で、649人上回った。コロナ禍前の2019年は8950人だが、盛り返しを見せている。
いわき―原ノ町駅間は1731人で、前年から139人増加した。この区間は東京電力福島第一原発事故に伴い、不通区間があったため、2019年度に関しては非公表。
赤字ローカル路線として取りざたされている磐越東線いわき-小野新町(田村郡小野町)は、前年から13人増の216人。2019年度は273人。沿線市町村では活性化に向けた議論が進められており、今年5月には首長間の意見交換会が初めて開かれ、列車内に自転車をそのまま持ち込める「サイクルトレイン」が打ち出された。
内田市長は今回の発表を受け、「今後も自治体の枠組みを超えて、利活用に向けた振興策を図っていく」と話しており、引き続き公共交通のあり方を模索していく考えを示した。
(資料写真:磐越東線・江田駅=いわき市ホームページより)
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