千葉ロッテマリーンズの佐藤都志也捕手(26)=いわき市平出身=は24日、プロ野球マイナビオールスターゲーム2024の第2戦(東京・明治神宮野球場)で、球宴タイ記録の1試合5安打を記録し、最優秀選手(MVP)を獲得した。賞金は300万円。佐藤は監督選抜選手として、球宴に初選出されていた。
千葉ロッテでは1989(平成元)年の故・村田兆治さん以来35年ぶり。「スーパースターの方がたくさんいる中でMVPが取れたことは『本当に自分でいいのかな』という思い。もっともっと精進したい」と満面の笑みを見せた。試合はパ・リーグが乱打戦を制し、セ・リーグに16-10で勝利した。
佐藤は平二中、聖光学院高、東洋大卒。2019(令和元)年のドラフト2位で千葉ロッテに入団。5年目の今季は71試合に出場し、打率はリーグ2位の2割9分8厘、2本塁打、28打点に付け、正捕手としてもチームを盛り立てている。
初めての球宴は、23日の第1戦(北海道・エスコンフィールドHOKKAIDO)で七回から途中出場して2打数1安打。この試合はセ・リーグがパ・リーグを11-6で下した。
24日の第2戦では「7番・捕手」で先発マスクをかぶると、最初の打席となった二回に左前打を放ち、三回の第2打席は左越え二塁打、四回の第3打席は右中間三塁打と、後は本塁打で球宴史上3人目のサイクル安打に王手をかける展開に。しかし六回の第4打席は空振り三振に倒れた。
八回に迎えた第5打席は右翼二塁打。そして最終回・九回の第6打席は左中間に大きな打球を飛ばし、ついに本塁打かと思われたがスタンドには届かず二塁打。それでも堂々のバッティングに場内は大いに沸いた。
MVPを手にした佐藤は「ホームランバッターではないので、打てるかなと思いながら行ったんですけれど、自分のバッティングを心がけようと思って。ホームランは出なかったですけれど、いいバッティングができたなと、自分でも思っています」と充実した表情で語った。
村田さん以来のMVPには「ロッテの名前が消えてしまうくらい長い間獲れていなくて、踏みとどまれて良かった」とも話す。千葉ロッテは、首位の福岡ソフトバンクホークスとは10ゲーム差の2位だが、後半戦は佐藤の活躍で2005年以来のリーグ優勝を手繰り寄せるに違いない。
(写真:九回に二塁打を放つロッテ・佐藤都志也=産経新聞社提供)
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