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平赤井・マルウチ誓子梨園 みずみずしい幸水が旬 甘味十分で直売所にぎわう
江戸時代に旧棚倉藩が奨励したことに由来し、「サンシャインいわき梨(なし)」のブランド名で親しまれているいわき地方の梨が収穫期を迎え、出荷が本格化している。
多様な種が栽培されているが、この時期は、みずみずしさとシャリっとした食感が特徴の「幸水」が旬。水はけのよい傾斜地で栽培している閼伽井(赤井)岳ふもとの「マルウチ誓子梨園」(平赤井)でも、たわわに実ったもぎたての幸水を買い求めようと、市内の常連を中心に帰省客などが連日、農園わきの直売所を訪れている。
店主の宮内壽雄さん(93)によると、今季は雨量が少なく例年に比べ小ぶりというが、甘味は十分と太鼓判。今月下旬からは果汁たっぷりで滑らかな食感の「豊水」の出荷が始まり、「凉豊」「新高」と続いていく。
近年は後継者問題などから生産者が減少傾向にあるというが、宮内さんはいわきを代表する〝秋の味覚〟を守るため、九十を過ぎても毎日店頭に立ち、おいしさを伝えている。
マルウチ誓子梨園は午前8時から午後4時まで。問い合わせは電話(21)5883へ。
(写真:宮内さんが育てた幸水)