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彫刻家の両親思い出の地で 安藤沙羅さん ギャラリーいわきで本市初個展

 奈良県天理市の画家・安藤沙羅さん(30)の個展「安藤沙羅日本画展」が8日まで、泉ケ丘2丁目のギャラリーいわきで開かれている。
 2011(平成23)年の東日本大震災で被災し、彫刻家の両親とともに奈良に移住した安藤さんが、出身地いわきで開く初めての個展。会廊には曼殊沙華(まんじゅしゃげ)や鹿、小鳥たちなど、身近な動植物の姿を独自の感性で切り取った約30点が展示されている。
 安藤さんは1994(平成6)年、田人町に移り住んだ彫刻家の安藤榮作=平櫛田中、円空両賞受賞作家=、浩子さん夫妻のもとに生まれた。震災発生時は久之浜町に住んでおり、両親のアトリエを兼ねた住まいが津波で流出。高校2年時に奈良に移住した。
 転校先の高校で日本画に出合い、2016(平成28)年に奈良芸術短大専攻科日本画コースを卒業。グループ展に参加したり、浩子さんと2人展を開くなどして作品を発表している。昨年10月には神奈川県箱根町の長安寺に涅槃(ねはん)図を奉納した。
 両親は震災前から同ギャラリーで作品展を続けてきたことから、同ギャラリーには幼いころから足を運んでいた。さまざまな作家や市民との交流が同ギャラリーを拠点に生まれ、安藤さんを良く知る人も多く、「子どものころからよく遊びに来ていた場所に、いまは自分の作品が飾られている。なんだか不思議な感じです」と語る。
 「直観でいいなと思ったものを描いている」という作品には、くつろいでいる鹿の姿や飼っている小鳥、花や樹木など身近な自然の姿が豊かな色彩で映しだされている。
 和紙のテクスチャーにこだわり、一度載せた色を「洗い出し」の技法で落としながら繊細に色を重ねた「Flowers」など、奥行きの感じられる作品が並び、色とりどりの小鳥を正方形に切り取ったシリーズなど、安藤さんの優しい視点が感じられる作品群が訪れる人たちの目と心を癒している。
 4日は休廊。開廊時間は午前11時~午後7時。問い合わせは同ギャラリー=電話(56)0264=まで。
 (写真:作品「Flowers」の隣りにたたずむ安藤さん)

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