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川前発クラフトビール 醸造免許取得 2月末にもオリジナル商品お披露目へ

 浜通り唯一のクラフトビール醸造所「SANDi BREWERY(サンディー・ブルワリー)」は、2月末にも初のオリジナル商品「KAWAMALE(カワマエール)」を送り出す。
 手がけるのは川前町地域おこし協力隊員を経て、川前町下桶売に醸造所を構える三戸大輔さん(37)。昨年12月にはいわき税務署から、晴れて「発泡酒醸造免許」を受けた。地域活性化を目指し、いわき市からクラフトビールの魅力と、川前地区の自然の豊かさを発信していく。
 泉町出身の三戸さんはバックパッカーとして海外を放浪した際、オーストラリアで自家製ビールと出会い、30歳の時にドイツで現地の醸造所に飛び込んだことから、クラフトビールにどっぷり浸かってきた経歴を持つ。
 帰国後は広島県福山市で修業し、2020(令和2)年に川前町地域おこし協力隊員として、ビールの原料でもある大麦とホップの栽培に着手。23年3月に任期を終え、本格的に醸造所の環境を整えてきた。
 こうした取り組みは全国的にも注目を集め、インターネットで資金を募る「クラウドファンディング」で建物の改装費用や資材費を呼びかけると、目標金額100万円に対して、313人から計353万9300円も寄せられた。三戸さんは「皆さんへの返礼品を用意するのが大変です」とうれしい悲鳴を上げる。
 さらに三戸さんの挑戦が評価され、クラウドファンディングの事業者による「CAMPFIREクラウドファンディングアワード2024」にもノミネートされた。
 18日にはJRいわき駅に直結する商業施設「エスパルいわき」で、醸造免許の取得記念を兼ねたイベントを開催した。委託醸造したカワマエールの第3弾が販売されたほか、ダンスや音楽のステージが繰り広げられ、会場はサンディー・ブルワリーの発展を願って大いに盛り上がった。
 オリジナルのカワマエールは3月までに、市内の量販店や飲食店でも取り扱う予定といい、三戸さんは「皆さんのご支援によって、ようやくここまで来ることができた。ここをスタートに、さらなる活動に励んでいきたい」と力強く意気込みを示した。
 (写真:クラフトビールを手に今後に向けて意気込む三戸さん)

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