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内郷の「勝手橋」撤去開始 5月末までに宮川の4カ所で 23年9月の氾濫踏まえ
県は12日、2023(令和5)年9月の台風13号に関連した記録的大雨に伴い、浸水被害を受けた内郷地区の宮川で、管理者不明橋(通称・勝手橋)の本体撤去を始めた。宮川には勝手橋が10カ所あり、うち4カ所に関して住民の理解が得られたため、今年5月末までに撤去を進めていく。
最初の撤去作業は、内郷宮町金坂の県道小名浜・小野線沿いに架かる勝手橋で行われた。3日から現場での準備が始まり、10日には橋を吊り上げるためのワイヤーを通す穴をあけた。12日は7枚に分かれたコンクリート製の橋げたを1つずつ外し、クレーンで持ち上げて運搬用トラックの荷台に載せた。
内郷地区の勝手橋を巡っては、大雨の増水によって流木等が引っかかって氾濫を招く要因となっている。古くは炭鉱が栄えていた時代に作られたとみられ、長年にわたって住民の足として利用されてきた。残る6本については現在も日常生活で使われており、宮川の河川改修とともに統廃合を予定している。
23年9月の記録的大雨では、いわき市に県内初の線状降水帯が発生。市内の住宅1707棟が床上・床下浸水に遭い、特に内郷地区では宮川や新川が氾濫したことで被害が大きかった。
(写真:内郷宮町金坂で行われた勝手橋の撤去作業)