ニュース
最後に42点が持ち主のもとへ いわき市の津波遺留品 11日にお焚き上げ
東日本大震災による津波で家屋などから流出し、持ち主不明となっている写真やアルバム、バッグ、位牌といった「思い出の品」(津波遺留品)。震災から間もなく14年が経過する中で、劣化や引き取り手の減少によって、薄磯三丁目のいわき震災伝承みらい館で行われた最後の展示・返還事業は2月28日をもって終了した。
同館によると、1月10日から始まった最後の展示・返還事業には延べ100人あまりが来館。残された5千点のうち、42点を新たに返すことがかなった。残った品々は3月11日、平薄磯の修徳院でお焚(た)き上げする。
なおアルバムに貼ってある写真は約2万2千枚で、可能な限りデータで保存し、引き続き提供できる体制を整える。箱﨑智之副館長は「最後に無事返すことができて、大変良かったと思っている。今後も震災の記憶を後世に伝えていきたい」と話している。
(写真:最後の展示・返還事業で並ぶ品々)