酒類総合研究所(広島県東広島市)は21日、2024酒造年度(24年7月~25年6月)の日本酒を対象に、その出来栄えを競う「全国新酒鑑評会」の審査結果を公表した。福島県は16銘柄で金賞を獲得し、兵庫県と並ぶ全国トップとなり、3年ぶりに日本一の座を奪還した。
いわき市関連では県内にはなかったが、総合物流業・磐栄ホールディングス(本社・泉町下川、村田裕之代表取締役)のグループで、磐栄運送が運営している諏訪御湖鶴酒造場(長野県下諏訪町)の「御湖鶴」が金賞に輝いた。
杜氏の竹内重彦さん(53)は「金賞の受賞はうれしい気持ちとともにホッとしている。福島の皆さんの期待にも応えられた」と喜ぶ。これまでよりも軽い口当たりを目指したといい、また夏季の高温が影響する酒米の品質や取り扱いにも心を砕いた。「日本酒造りの筋道が見えてきたので、さらなる高みに向けて取り組みたい」と力強く語った。
諏訪御湖鶴酒造場は2017(平成29)年にもとの蔵元が廃業し、酒造りが途絶えたが、磐栄運送が事業を継承。18年10月から仕込みを再開し、20(令和2)年1月から本格稼働を果たした。
今回は全国から809点が出品され、4月に予審、5月に決審が行われた。410点が入賞酒となり、さらに202点が金賞に輝いた。
(写真:金賞に輝いた「御湖鶴」)
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全国新酒鑑評会 いわき市関連では長野・御湖鶴が金賞に 磐栄HDグループ
