福島県いわき市のニュースやお悔やみ情報をお届けします

ニュース

<震災14年ー向き合う④>子どもたちに自然体験を 田人町貝泊「こびとの森」

 子どもたちに地球温暖化や環境問題について関心を持ってもらおうと、森の中に住む小人たちが自然を守る設定の自然体験型アクティビティ施設「こびとの森」の整備が田人町貝泊字梅木平の民有林で進められている。
 企画した平の酒井千春さん(51)は「福島県内の子どもたちは、東日本大震災や東京電力福島第一原発事故後、屋外での活動を制限された影響で、自然遊びから遠のいたばかりでなく、運動不足や肥満傾向も指摘されている」と懸念。
 「森の中で体を動かすことで、自然を好きになってもらい、守りたいという気持ちを育むことが子どもたちの未来や自然環境を守る第一歩につながるはず」と期待している。
 5月の完成を目指しており、敷地内のカフェの建設費の一部を3月下旬まで、クラウドファンディング(CF)で募集している。
 施設は貝泊公民館近くの広葉樹と針葉樹が混在する約14・3aの民有林。斜面に小人が住む設定の「色とりどりのファンタジーな」(酒井さん)小屋3棟を建設し、子どもたちに「小人はどんな暮らしをしているのか」「どの小人のお家か」などを自由に考えてもらい、想像力を育む。
 市環境アドバイザーで自然体験のガイドや各種インストラクターの資格を持つ酒井さんと、森の案内人でネイチャーゲームインストラクターの長女実玖さん(23)が運営。季節ごとの自然観察や、小さな手仕事体験、森の中の瞑(めい)想体験などを企画している。
 小川が流れる敷地内には、保護者用のカフェやサウナも整備。カフェではコーヒーやソフトドリンクを提供し、心温まる絵本のコーナーも設ける。カフェの建設費の一部を募ったCFは目標金額に達し、現在、150%のネクストゴールに挑戦中という。
 構想は、激甚化している近年の自然災害への不安がきっかけだった。地球温暖化で豪雨や台風が頻発し、動植物の生態系が崩れている現状に「将来、人が生活していける環境を残せるだろうか」と考え、自然離れが加速している現代人と自然とをつなぐ役割を担いたいと決意した。
 酒井さんは「自然に触れる体験への需要は今後、ますます高まるのでは。まるで絵本の中のようにファンタジーなこびとの森で、四季ごとに楽しく遊べる自然体験を通して、森の役割・自然の大切さを知ってもらいたい」と利用を呼びかけている。
 詳しくはインスタグラム<こちら>まで。
 (写真:こびとの森を整備している酒井千春さん=左から2人目=と実玖さん=右端=ら)

PR:全国各地から厳選した「旬の魚」を吟味しすべて「生」からお造りいたしております

カテゴリー

月別アーカイブ

More forecasts: 東京 天気 10 日間

関連記事

PAGE TOP