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いわき市の救急搬送 4月から新たな輪番体制 責任明確化で短時間で病院へ

 いわき市の休日夜間の救急搬送について、4月から新たな輪番体制とし、市内6カ所の救急告示病院を日替わりの担当として責任を明確にするほか、かかりつけ医・近隣病院を含め、原則として3回までの問い合わせで患者を搬送する仕組みを構築する。市、市病院協議会が18日、合同記者会見で今後の方針を明らかにした。
 休日と夜間(おおむね午後5時~翌日午前8時)の救急搬送を巡っては、いわき市では1978(昭和53)年から市内2カ所の病院を輪番で回してきた。
 ただ当時は30カ所以上の受け入れ病院があったが、現在は6カ所の救急告示病院と、7カ所の救急協力病院にとどまっており、それぞれの施設で医師や看護師、技師などの不足が進み、輪番病院が断るケースも見受けられる。背景には高齢化による環境の変化に加え、医師等の働き方改革による勤務時間の制限がある。
 このため同協議会の高萩周作理事長は「休日夜間救急受け入れ体制を大胆に集約し、輪番を6病院の1つとして責任の所在をはっきりとさせる」と説明する。また軽症患者の搬送は午後5時から9時にかけて多いデータから、この点は救急協力病院にサポートをお願いする。
 併せて迅速に搬送できるよう、救急隊が現場で問診・健診によるトリアージ(選別)し、患者の状態を判断。かかりつけ医、近隣病院、輪番病院の順に判断を仰ぎ、必要に応じて応急処置や入院対応を取り、本当に救急対応が必要な重症の患者のみ、市医療センターに運ぶ流れとする。
 市によると、救急車の現場到着から病院収容までの時間を巡り、昨年の市消防本部は40分53秒で、福島市や郡山広域の両消防本部の平均と3分46秒長かった。新たな輪番体制によって、短縮を図ることが期待される。
 さらに市、同協議会では救急車の適正利用に向け、県救急電話相談「#7119」の利用を呼びかける。専門家から無料でアドバイスを受けられ、すぐ救急車を呼んだ方が良いかが分かり、不要不急の救急車の利用を減らすことができる。
 合同記者会見は市役所本庁舎で行われ、内田市長、同協議会の高萩理事長、新村浩明理事が出席した。
 (写真:新たな輪番体制に向けて説明をする高萩理事長)

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