市は4月1日から、戦国時代に遠野地区を治めた上遠野氏の居城「上遠野城」の御城印を販売する。御城印は地域おこし協力隊の発案で制作され、地元で400年以上の伝統を持つ遠野和紙で作られている。上遠野城は、物見台から太平洋の8つの浜が見えることから「八潮見城」とも呼ばれ、城跡は市の指定史跡となっている。
制作にあたっては、埼玉県出身で昨年10月から遠野地区地域おこし協力隊員となった岩本暢さん(52)が手がけた。岩本さんは遠野和紙の技術継承に努めており、趣味の城跡巡りをヒントにしたという。岩本さんによると、同年12月現在、全国に1905の御城印あるとされるが、いわき市では初となる。
大きさは縦14・6cm、横9・6cm。デザインには上遠野氏の家紋をあしらっており、通常バージョンの「上遠野城」「八潮見城」(各税込み300円)に加え、厚手の遠野和紙による春季限定の桜バージョン「八潮見城」(同400円)を用意した。今後も季節に応じて、さまざまな限定デザインを計画している。
遠野町地域づくり振興協議会(遠野町根岸=市遠野支所内、開庁時間のみ)、珈琲と音楽のお店ソリスト(同町上遠野)、ファミリーレストランみつほ(同)で取り扱う。市では御城印を通じ、遠野和紙を含めた地域の振興や、上遠野城跡の認知度向上につなげていきたいとしている。
(写真:4月から販売する3種類の「上遠野城」の御城印)
ニュース
4月から遠野でいわき初の「御城印」販売 地域おこし協力隊の発案 伝統の和紙で
