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小川町の土砂崩れ 27日にも国道399号の片側通行再開 原因は花こう岩の風化
小川町上小川字猪小屋地内の国道399号で5月29日に発生した土砂崩れに伴い、現場付近の12kmが全面通行止めとなっている件について、県いわき建設事務所は、いち早く一般車両が安全に通行できるよう、27日を目安に片側交互通行を目指して作業を進めている。
県いわき合同庁舎南庁舎で13日に開催した第2回「国道399号法面崩落に係るいわき地方対策本部会議」の席上で明らかにした。
同事務所によると、今回の土砂崩れは、経年で風化した花こう岩の土砂化によって生じた。高さ40m、延長30mののり面が崩壊し、倒木を含む1千立方mの土砂が流出したほか、電話線が取り付けてあった電柱が倒壊した。
復旧と土砂の処理に向けて、斜面上部の不安定な土塊や浮石が落下する可能性があったことから、作業員が搭乗せずに離れた場所から操れる「遠隔操作バックホウ」を使った掘削作業を進めてきた。
不安定な土塊と浮石がまだ残ることから、ひと通り撤去して高さ4m、幅60mの仮設防護柵を設けて片側交互通行のスペースを確保。工事の進ちょく状況次第では27日より早まる可能性はあるが、全面開放については当面の間見通しは立っていないという。
今回の土砂崩れを受け、同事務所では、同様に阿武隈高地に接した道路で、花こう岩の風化が進んでいる地域が各地に点在していることから、道路パトロールで危険地域を注視し、防災点検を徹底していく。
(写真:復旧見通しなどを示した対策本部会議)