千葉県・勝浦沖約500km沖で漁獲された初夏の味覚の代表格、カツオ約5tが13日早朝、小名浜港に初水揚げされた。例年より1カ月ほど遅い『初ガツオ』となったが、待望の水揚げに漁港は漁業関係者の活気に包まれた。3~5kgの中型が中心で、身の質も上々。市内のスーパーマーケットや鮮魚店で販売が始まった。
水揚げをしたのは、県内で唯一カツオ漁を行う「酢屋商店」(小名浜字栄町、野﨑哲代表取締役)のまき網漁船「寿和(すわ)丸」船団。4月12日に小名浜を出港し、キハダマグロなどを取りながらカツオの群れを探したが、なかなか見つからなかった。
11日にようやくビンチョウなどと一緒にまとまった量(全体で約50t)を漁獲し、旋網運搬船「第22寿和丸」(総トン数397t)が小名浜港に運んだ。
同社によると、海水温の状況に加え、黒潮の流れが約8年にわたって大きく南に蛇行する現象「黒潮大蛇行」が終息の兆しを見せていることも、カツオの北上に影響を与えている可能性がある。
約5tと水揚げ量は少ないが、同社の白土和男さん(42)は「いわきの夏と言えばカツオ」と前置きしながら、「今後、たくさん小名浜に水揚げできればと思う。刺し身や揚げびたしなど好みの食べ方で味わってほしい」と、本格的なシーズンの始まりを喜びながら、いわきの風物詩として多くの市民が手に取ることを望んだ。
最高は1kgあたり600円のご祝儀相場で取引された。
(写真:ビンチョウなど一緒に水揚げされるカツオ)
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小名浜に今季初のカツオ水揚げ 活気に包まれたハマ ご祝儀相場で取引も
