土砂崩れが発生した小川町上小川字猪小屋の国道399号で21日、一般車両の片側交互通行が再開した。当初の再開予定は27日だったが、悪天候による工事の中断が少なく、資材搬入と設置が順調に進んだため前倒しできた。
20日に開かれた県の対策本部会議で示され、21日午前に行われた安全確認によって正式に決まった。全面復旧は未定。
5月29日に起きた土砂崩れでは、高さ40m、延長30mにわたってのり面が崩壊し、倒木を含む1千立方mの土砂が流出した。県いわき建設事務所によると、経年で風化した花こう岩の土砂化が原因で崩れたといい、同じような箇所がないかについて、道路パトロールを通じて確認していく。
片側交互通行にあたっては、高さ4m、幅60mの仮設防護柵を設置。なお川前町字神楽山の神楽観測所で連続雨量120mmを記録した際は、小川町上小川字猪小屋から沼までの約2kmの通行を規制し、震度5弱以上の地震が発生した場合には優先的に巡視する。
21日午後3時の再開を前に、開通を待つ車両やバイクが並んだ。時間に合わせ工事担当者が通行止めの看板やカラーコーンを撤去すると、仮設信号機の誘導に従って次々と通過していった。小川町上小川字内倉の女性(72)は「いままで遠回りしていたので、買い物に行くのにも大変だった。ようやくもとの生活が送れる」と話していた。
(写真:一般車両の片側交互通行が再開した土砂崩れ現場=21日午後3時1分)
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小川町上小川の国道399号 片側交互で通行再開 5月29日の土砂崩れ現場
