自分の怒りの感情と正しく向き合う「アンガーマネジメント(怒りの制御)」が注目を集めている。1970年代に米国で始まった心理教育・トレーニングで、単に怒らないようにするのではなく、感情をコントロールして怒る・怒らないの線引きをしっかりと判断することで、より良い人間関係や環境を築くために効果的とされている。
こうした考えを基に、日本アンガーマネジメント協会では7月から9月にかけて全国27カ所で親子向けイベントを開催する予定で、初回は7月6日にいわき市勿来町で行われる。
同協会では、怒りのような強い感情は「人の意思決定や行動を大きく左右する」とし、適切に扱えなければ、職場では無用な摩擦や衝突が生まれると指摘する。
もともとは米国で暴行事件の加害者に対する矯正プログラムとして始まったが、時代とともに一般化。日本では2011(平成23)年に協会が立ちあがると、累計で170万人が受講しており、全国各地の企業や大学でも研修として導入している。
いわき市で開かれる親子向けイベントは、5歳から小学生の子どもと、その保護者が対象。子どもには怒ることそのものは間違いではないと分かってもらい、自分の気持ちを正しく伝えたり、怒りに振り回されなくなったりする方法を学んでもらう。
また保護者に対しては、子育てに伴いささいなことでイライラしたり、時に大声を上げたりしてしまうことがある中で、良好な親子関係をはぐくむためのアドバイスを送る。主催は同協会東北支部。講師はいずれも協会認定の専門家・アンガーマネジメントファシリテーターの伊藤ゆきえさん、笹木美穂さん、吉野嘉晃さんが務める。
参加費無料。会場はみそら保育園(勿来町酒井)。午後1時~2時半。保護者への講座の間は、子どもたちには七夕飾りのワークショップに取り組んでもらう。定員は6家族(必ず子どもと保護者の両方が参加すること)。詳しくはみそら保育園・伊藤さん=電話(65)7442=まで(平日の午前9時~午後6時)。
希望者は受付フォーム<こちら>へ。締め切りは7月3日(定員になり次第終了)。伊藤さんと吉野さんは「親子で楽しく怒りの感情のコントロールをするコツを一緒に学びましょう」と呼びかけている。
(写真:参加を呼びかける伊藤さんと吉野さん)
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注目のアンガーマネジメント 親子で「怒り」の感情学ぼう 7月6日に勿来で催し
