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久之浜二小の子どもたち 大久地区の伝統野菜「じゅうねん」栽培に取り組む

 久之浜二小(伊藤貴史校長)の児童たちは、地元の大久地区に伝わる昔野菜「大久じゅうねん」を次世代につなぐため、栽培農家を中心とした大久じゅうねん保存会(新妻ゆき子会長)とともに種まきから管理、収穫まで一体的に取り組むプロジェクトを進めている。
 9年目を迎えた今季は全校児童5人が学校近くの約10aの畑で、育てた苗を植える作業に挑戦。保存会のメンバーやボランティアと一緒に、秋の豊かな実りを思い浮かべながら汗を流した。
 児童たちは「大久地区の伝統野菜(じゅうねん)を学ぼう」と題し、総合的な学習の授業の一環として、エゴマの方言でもある『じゅうねん』の栽培から収穫までの作業に挑戦し続けている。
 周りを固めるのは、昔野菜を守り育てる活動を続ける保存会の6人。大久地区では長く各世帯が消費する分だけを家庭栽培し、収穫した種はすりつぶし、主にうどんの漬け汁に利用してきたといい、「昭和30年代には栽培していた記憶がある」。
 東日本大震災、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、一時栽培が途絶えたことも。次第に生産量が落ち、若い世代に残していきたいとの願いから会を設立し、保存・継承に取り組んできた。
 じゅうねんには白と黒の2品種があるが、会では主に油の量が多く風味豊かな黒種を栽培。子どもたちが育てているのも黒種で、昨季は38kgほどを収穫したという。
 同じ作付面積で約100kg収穫する生産者もいるといい、そこが課題のひとつ。ただ酷暑のなかでの雑草の管理や、放っておくと丈が2m以上に伸びてしまうために葉摘みなどが必要で、一筋縄にはいかない。
 昨年は収穫したじゅうねんを給食の素材として活用し、「とり肉のじゅうねんみそソースかけ」に。好評を博したといい、児童たちの自信にもつながった。
 作業はこれから、一番大変な草刈りなどの管理に入る(25日の作業もボランティアを募集。応募先は<こちら>)。郷土愛を育むきっかけにもなっており、児童たちは今季も地元に誇りを抱きながらプロジェクトに取り組んでいる。
 (写真:じゅうねんの苗を植える久之浜二小の児童)

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