任期満了に伴う市長選(8月31日告示―9月7日投開票)の立候補予定者説明会が2日、市役所東分庁舎で開かれた。現職の内田広之氏(53)=1期、平=と、2期務めた前職の清水敏男氏(61)=常磐関船町=の2陣営が出席し、関係機関の担当者が必要な書類や各種法令の取り扱いなどを伝えた。
説明会では、市選挙管理委員会(市選管)の飯間香保子委員長が「市長選は市民にとって一番身近で関心の高い選挙。正々堂々と戦ってほしい」と呼びかけた。
市長選を巡っては、内田氏は今年2月に出馬の方針を表明。4月に連合福島、いわき地区連合と政策協定を結んだほか、6月29日は市議会で内田氏に近い第1会派・政風会に加え、内田氏とは一定の距離を置いてきた真政会も支援することが決まった。
2005(平成17)年以降、5回の市長選で続いてきた保守分裂が解消された。
2期目の公約としては、いわき市への防災庁誘致や、小学校を含めた給食費の完全無償化実現、学力日本一とともに特別支援・発達障がい児の支援強化、さらなる医師招へいと企業誘致を掲げている。
関係者によると、市議会会派からは公明党、誠心誠意の会、日本維新の会も内田氏を支持する方針で、超党派による体制を組んでいく。6日には後援会事務所開きを予定している。
清水氏は2日時点で出馬の考えを正式に示していないが、5月からはSNSへのショート動画の投稿や、朝の辻立ち等を精力的にこなしている。
ショート動画では2期8年の実績を交えながら、現市政に対して批判的な内容を展開。2023(令和5)年9月の水害が激甚災害に指定されなかった件や、いわき市独自に防災庁誘致に動いている点、市水道局による官製談合事件などを取り上げている。
8日に後援会連合会・緊急拡大役員会の開催し、この席で今後について示す見通し。
なおこうした動画について、内田氏陣営は正確ではない情報だと指摘した上で「相手と同じ土俵には乗らない」と意に介さない姿勢を取る。
今回の市長選では内田氏、清水氏のほか、過去3度にわたって市長選に出馬した元衆院議員の宇佐美登氏(58)も立候補が取りざたされている。宇佐美氏周辺によると、正式表明していないため出席を見送ったという。
(写真:2陣営が出席した立候補予定者説明会)
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いわき市長選の立候補予定者説明会 現職・内田氏、前職・清水氏の陣営が出席
