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いわき市長選 前職・清水敏男氏が立候補へ「活力あるいわき市取り戻す」
任期満了に伴う市長選(8月31日告示―9月7日投開票)に向け、2期務めた前職・清水敏男氏(61)の立候補が確定的となった。清水氏は「市政が非常に停滞していると感じており、活力のあるいわき市を取り戻す」と述べ、週内にも記者会見を開催し、正式に出馬を発表する方針を示した。
8日夜に常磐湯本町で後援会の役員会が行われ、出席者に出馬の意思を伝えて了承された。役員会は非公開で開かれ、選挙戦では後援会組織とは別に「いわきを良くする市民ネットワーク」を立ち上げ、無料通信アプリLINE(ライン)の公式アカウントや、各種SNSを通じても支持を訴えると決めた。
市長選を巡っては、現職・内田広之氏(53)=1期=が既に立候補を表明している。
清水氏は、内田氏に対して「彼はいわき市をどうしたいか見えてこない」と持論を展開。市水道局職員の官製談合事件や、市立学校で重大事態とされるいじめが発生しながら報告まで2年かかった点を批判し、市政のガバナンス(統治)が機能していないと強調した。
さらに市産業振興部長について、経済産業省からの出向を取りやめたことで、国とのパイプが不透明になったとも指摘。自らは2度にわたって太平洋の島しょ国・地域の首脳会議「太平洋・島サミット」の成功に導き、市民の娯楽のためにプロ野球の誘致にも尽力したなどと振り返り、「いわき市を明るく元気にしていく」と呼びかけた。
清水氏は磐城高、日本大法学部卒。国会議員秘書、市議2期、県議4期を経て、2013(平成25)年の市長選で初当選。3戦を目指した21(令和3)年の市長選で敗れた。
また過去3度にわたって市長選に出馬した元衆院議員の新人・宇佐美登氏(58)が、7月下旬にも立候補を表明する予定で、3人による選挙戦が濃厚な見通し。
(写真:報道陣の取材に応じる清水氏)