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小名浜・大松興産が自己破産申請へ いわき市水道局の官製談合事件巡り

 市水道局が発注した配水管改良工事を巡り、職員が業者に入札情報を漏らした上、見返りとして現金のやり取りが行われたとされる事件に関連し、小名浜定西の土木・管工事「大松興産」が、自己破産申請の手続きに入ったことが24日、帝国データバンクいわき支店によって明らかにされた。
 事件を巡っては、大松興産の代表取締役が公契約関係競売入札妨害の罪で起訴されるなどしている。同支店によると、大松興産は年売上高の80%以上を市の事業に依存していたといい、6月20日に指名停止処分を受けたことで、今後の受注や資金繰りの見通しが立たなくなり、事業の継続を断念した。
 大松興産は1974(昭和49)年4月に設立。市からの配水管関連の土木工事を中心に手がけ、2003(平成15)年3月期には売上高約7億6700万円を計上していた。
 しかし昨年1月に同市平下平窪の配水管改良工事を落札した際、誤った設計単価で入札がされながら、同社の応札額が最低制限価格と一致。当初から情報が漏えいした疑惑が持たれていたが、6月に社長と専務取締役が公契約関係競売入札妨害の疑いで逮捕された。
 さらに社長は入札情報を漏らした見返りに、職員に現金10万円を渡したとして、贈賄容疑で再逮捕されている。このため対外信用の失墜も招いた。負債総額は昨年3月末時点で約5億6600万円。
 (資料写真:いわき市水道局)

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