福島県いわき市のニュースやお悔やみ情報等をお届け

ニュース

9日から「かげる針路」まちポレで上映 福島テレビ制作 10日には舞台あいさつ

 福島テレビが制作したドキュメンタリー映画で、再生可能エネルギーのあり方に迫った「かげる針路」が9日から、平字白銀町のまちポレいわきで上映される。
 作中では東京電力福島第一原発事故を踏まえ、再エネの推進を決めた福島県について、メガソーラーが抱える問題を軸に『現実』を探りながら、これまでの歩みを問うている。11月21日から福島市のフォーラム福島で公開されると、好評を博して当初の予定が延長となり、約3週間で1千人を超える観客動員があった。
 もともとは今年5月に特別番組として制作され、優れた番組に贈られるギャラクシー賞の奨励賞に輝いた。その上で「福島の問題は日本の問題でもある」と考え、新たな証言を盛り込むなどし、福島テレビとしては初の映画化につなげた。
 まちポレいわきでは15日まで、1日1回(午前10時5分から)。91分。10日の回は終了後、井上明監督、ナレーションを務めた福島テレビの古賀ひかるアナウンサーによるトークイベントを開催する。
 ■     ■
 福島県は原発事故の後、再エネ先進地として歩んできた。2012年には「2040年ごろをめどに、県内のエネルギー需要量の100%以上を再生可能エネルギーで生み出す」と打ち出した。
 映画「かげる針路」では、その裏側をさまざまな証言で見つめる。最初は数値目標を80%程度にする議論もあったが、「80%ならば北海道に抜かれてしまう」との意見から、根拠よりも先に100%という数字が固まった。
 是が非でも再エネを進める以上、そこにはうま味が生まれる。作中には匿名で業者が登場し、臆面もなく福島は「おいしい場所」と明かした。
 福島テレビが本社を置く福島市では、吾妻連峰の先達山に整備されたメガソーラーで、反対する住民運動が起きた。約60はの敷地に9万5千枚のソーラーパネルが敷き詰められ、1万6千世帯あまりの電力を発電する一方、景観の悪化や災害を懸念する声に加え、反射光による「光害」が指摘されている。
 作中ではそうした動きとともに、県内で同じく問題となっている西白河郡西郷村や、原発事故で一時全町避難となった双葉郡浪江町のメガソーラーの現場を記者たちが取材。福島テレビが持つ豊富なアーカイブも活用し、さまざまな角度で焦点を当てた。
 監督は報道部専任部長で、夕方のニュース番組・テレポートプラス編集長の井上明さん(41)が務めた。いわき支社でも勤務経験があり、いわき市や双葉郡を丹念に歩きながら、原発事故の災禍と向き合った。
 「原発事故から復興を目指す福島県でありながら、再エネを巡る問題が起きている現実がある」と語る。タイトルに込めた通り、福島、そして私たちの針路にかげりはないのかと、映画では何かを肯定・否定するのではなく、ありのままの姿を表現している。
 映画は初めての挑戦だったが、48分のドキュメンタリーを新たなストーリーに昇華できた自負はある。「ぜひ多くの方に見ていただきたい」と話す。今後は県外での上映を模索している。
 (写真:メガソーラーの建設で削られた山肌=福島市、福島テレビ提供)

PR:全国各地から厳選した「旬の魚」を吟味しすべて「生」からお造りいたしております

カテゴリー

月別アーカイブ

広告バナー(常光サービス)
More forecasts: 東京 天気 10 日間

関連記事

PAGE TOP