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<いわきFC余話>プロ契約の五十嵐 終盤戦に向けさらなる活躍を

 サッカー・明治安田J2リーグは3週間の中断期間に入り、いわきFCも8月4日のホーム・ブラウブリッツ秋田戦までリーグ戦は小休止。
 今季は浜通りをフットボールで熱狂させるため、「UNLEASH(アンリーシュ) 本能を解き放つ」をスローガンに、原点に立ち返って戦い抜く姿勢を貫き、目標にJ1昇格プレーオフ圏内(6位以内)を設定。一時は4位まで浮上するも、その後思うように勝ち切れなかったが、14日に行われたアウェー・モンテディオ山形戦(○2―1)で4試合ぶりに白星をつかみ、全20チーム中8位と上位戦線に踏みとどまった。
 2年目のJ2は昨季の陣容から大幅に変わり、従来の選手と新戦力がかみ合っている。中でもリーグ戦とルヴァン杯合わせて22試合に出場し、特別指定選手から、12日に前倒しでプロ契約締結が発表されたDF五十嵐聖己(22)=郡山市出身=抜きには語れない。
 「きょうが特別な一戦ということは無く、チームが勝つために、流れを変えられるようにとの思いで臨んだ」。五十嵐は山形戦を終え、ミックスゾーンで落ち着いた表情を浮かべながら、試合を振り返った。
 プロ〝初戦〟では得意のロングスローから、DF堂鼻起暉(25)の値千金の先制点をアシスト。リーグ戦の連敗を3で止める立役者の一人となった。相手GKの動きを読み、敵陣深くで繰り返しスローイン。「ライナーでしっかり頭に投げられた。得点につながって良かった」
 県内サッカー強豪校の尚志高を経て、桐蔭横浜大に在籍中の五十嵐。3月15日に来季の加入内定と特別指定選手認定が伝えられると、2日後の17日にアウェー・ロアッソ熊本戦(○6―0)でいきなりスタメン入りを果たした。すると前線に効果的なパスを繰り出し、2得点に絡む鮮烈なデビュー。「プロという意識でピッチに立った」と明かす。
 ただ辛酸をなめたことも。4月13日のホームでの清水エスパルス戦(●2―3)。ペナルティーエリアでのミスで、試合を決定付ける3点目を献上した。この時ばかりは「サッカー人生で1番落ち込んだかもしれない」といい、夜、寝る前に思い出すほど悔しかった。
 これまで3バックの一角を担ってきたが、最近の試合では本職のウイングバックで起用されており、積極的な攻め上がりを見せ、プレーを活性化させている。
 ただ守備には課題を残しており、山形戦では大学の先輩でもあるFWイサカ・ゼイン(27)と対峙(たいじ)し、「自分が前に行けないシーンが多かった」。ボールを保持していないシーンで、奪いに行くのか、それとも守りを固めるのか、細かいポジショニングが浮き彫りになったと自覚している。
 プロ契約は、短期間でさまざまな経験を積む中で、自然と現実味を帯びていったという。規定により桐蔭横浜大サッカー部は退部したが、「いろいろな方の力を借り、こういう形で半年早く契約させてもらい、大変感謝しています」とクラブ、大学双方にあらためて謝意を示した。
 現在はスポーツ健康政策学部の4年生。3年までに単位を取っており、ゼミで課された1万字のレポートは「人生観」をテーマに書き終え、あとは卒業するのみだ。中断期間のうち、オフは実家でのリフレッシュや大学関係者へのあいさつに充て、再びトレーニングを重ねていく。リーグ戦は残り14試合。五十嵐のさらなる活躍が期待される。
 (写真:プロ〝初戦〟となった山形戦での五十嵐)

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