いわきFC
いわきFC・GK田中 今季最終戦 現役最後のピッチに立つ「忘れられない1日」
■J2第38節 いわきFC 3-0 ザスパ群馬(10日、ハワスタ)
▽得点【い】山口(前13、後33)有馬(後44)
10日に行われたいわきFCの今季最終戦では、GK田中謙吾(34)の引退セレモニーが催された。田中はチームメートやスタッフ、サポータたちのねぎらいと感謝の言葉を全身で受け、13年の現役生活を振り返り感慨深げな表情を浮かべた。
田中は2022年にいわきに加入。豊かな経験と試合に向けた姿勢は若手の手本となり続け、最年長選手としてチームを支えた。
プロとしてプレーし、勝利を味わう喜びを感じる一方、壁にぶち当たり悩みを抱える仲間たちの姿を間近し、これまで積み上げてきた経験を役立てたいという思いが次第に募り、今季いっぱいでの現役引退を決断した。
セレモニーでは、元チームメイトでアビスパ福岡のGK坂田大樹(30)、ファジアーノ岡山のDF嵯峨理久(26)、FW岩渕弘人(27)、いわきFCで指導を受けた清水エスパルスの古川昌明GKコーチ(56)、現岡山コーチの村主博正前監督(48)からのビデオメッセージがスクリーンに映し出された。
田中は仲間や恩師たちの言葉に耳を傾けたのち、マイクを握ると、「最終戦をピッチの上で戦い、サポーターの皆さんや家族、親戚、同級生が応援に駆け付けてくれ、忘れられない1日となった」としみじみと今の心情を言葉にした。
そして30代にもかかわらずオファーをしてくれたいわきと、これまで支えてくれた家族に感謝を伝えながら、素晴らしい指導者になることを誓い、思い出の詰まったピッチを後にした。
(写真:現役として最後の試合に臨んだ田中)